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執筆者の写真Drew Cho

あなたのメールの書き方は大丈夫?



私が大学生の頃(1999-2003年)は携帯でSMSメッセージを送るのに1通10円と言う時代であった。 今はそんな料金を気にすることなくLINEや他のメッセンジャーで無制限に送受信することが出来る。 最近の若者は電話をするのが面倒だと言われるほど通話は不人気になっている。 そして、多くのスタートアップビジネスはウェブアドレスやメールアドレスを持っているが電話番号がないこともある。 カスタマーサービスもメールやLINEチャットで出来てしまうからである。 電話だと周りの騒音や時間帯によってかけにくいことがあるが、それに比べメールは本当に快適なコミュニケーション法である。 Forbes誌によると、オフィスで仕事する人は毎日平均2.5時間をメールのやり取りに使っている。 しかし、science directで192人のアンケート調査をしたところ、なんと91%が職場で過去に気分を損ねるメールを受け取ったことがあると回答した。 それはあなたも例外でないかも知れない。


2008年のある休日、私が務めていた企業の上司から私にメール一通が届いた。 なぜ上司が休日に私にメールをしたのだろうか。 その内容はショッキングなものであった。 何と、私が数日前に行ったプレゼンテーションの評価をメールで直接送って来たのだ。 アメリカ人が良く使う手だが、まずは相手を褒め浮かせて、それから伝えたかった本題に入ると言うことだ。 このメールもその手順のメールであった。 最初は私の大胆さや内容をまとめる力などを称える文書だった。 しかし、残りのメール8割は全て私のプレゼンテーションを批判する内容であった。 しかも、番号を付けながら私が直すべき5つの項目を取り上げた。 私の開いた口をふさがることがなかった。 それから14年と言う年月が流れたが、このメールは私の記憶から消えることはなかった。 メールほど便利なコミュニケーション法はないが、使い方を間違えると相手を大きく傷つけてしまう武器にもなりえる。 



と言うことで、今日はメールの大きな落とし穴について何点か考えて見よう。



1)メールだと送信者の表情と感情が読めない: 


メールは読み方によって受取る側が大きく気分を損ねる可能性がある。 必ずしも相手を批判する内容でなく、中立的なことを言ったとしても読む側によってはネゲティブな解釈をする場合はある。 ある会社員が毎晩残業をしていた同僚に“毎日結構大変そうだけど、今___さんが担当しているプロジェクト、私が助けられるよ。いつでも声かけて!”と気前よくメールをしたところ、何と、受け取った側は、‘あなたは周りの助けなしには仕事が出来ないほど無能だ’と言う風に勝手に感じ取った。 送った側はそんなつもりが全く無くても、普段からそんなに印象の良くない人から突然助けるとメールされても、意図とは全く別の解釈がされてしまうことがあるのだ。 メールだと相手の声の‘トーン’と表情が分からない。 そこは、今までその人と築かれた関係性で解釈が決まってしまうだろう。 関係性が十分に構築されていない相手に送るメールはもっと慎重になるべきだと思う。 




2)せっかくの大切なメッセージも軽くなってしまうメール:


一昔ビジネスでも良く使われていた手書きの手紙はメールとどう違うだろうか。 手書きはある意味皆文字の特徴(Uniqueness)がある。 私の手書きはあなたの手書きと異なる。 それが手書きの魅力だ。 逆に、電子メールには文字の書き方の特徴はほとんどない。 GmailのフォントはほぼArialが使われていて、まだ選択肢もそんなに広くない。 他人から留守電メッセージが入っていた時に全員同じ声だったら、それほどつまらない留守伝言はない。 このように、実際メールには文字のスタイルに差がないと言う短所がある。 すると、相手に与えるメッセージもその独特性はかなり弱まってしまう。 手書きで“おめでとう”と言われるのと、メールで“おめでとう”では気持ちの伝え方に差があらわれると言うことだ。 メールでは誠意を伝えることが難しいと言うことである。





3)メールはいろんな角度から解剖される: 


留守伝言を4-5回聞く人はそれほどいないと思うが、メール(部分的にでも)を4-5回読み返すことは良くある。 特に気分が悪いメールは他人に読ませたり、自分の感情が確かなものか確信するまで10回を読み返すこともある。 すると、どうなるだろう。 いろんな角度からその内容を捉え、反芻(はんすう=熟考して考え込むこと)し、その文書が意味する全てのシナリオを描き出すことがある。 そして、誤解を招き、やがてそれはリバースが効かない関係破壊へと進んでいくのである。 相手は軽く受け取って欲しい冗談も、メールだと怪しげに聞こえることがある。






いくつかの解決法:


① メールは情報交換に最適


メールは、いつ、どこでミーティングを行おうとかを伝達するのに適している。しかし、深い‘意見’や必ずしも皆賛同しない内容のアピールは控えるべきである。 また、どうしても何かを伝えたいなら、同僚や、近い仲の人たちとは絵文字を使うことを勧める。 絵文字を見ただけで相手が一安心することが多いからである。(ビジネスメールで絵文字はNG!)


 

② 傷付くようなメールが届いてもまずは深呼吸を!


酷いメールが届いた時にやりがちなミスは、同じぐらい厳しい‘トーン’のメールを返信することだ。 しかし、これは火に油を注ぐ行為である。 ベストなのは、本人と対面時に直接確認することである。 距離がある相手だと電話やビデオ通話が理想である。 意外とメールで言えたことも、画面越しには言えないことは多いと思う。対面時に、このメールがどんな意図で書かれたのかを確認することが出来る。 すると、自分の憶測とは程遠い意図が隠されていたのかもしれない。



③ 傷付くようなメールが届いても、相手を裁く結論は待つ!


あなたを愛する母親であってもメールだと意外と冷たく感じられることはある。 それは、彼女があなたを愛してないからではなく、単にメールの書き方が下手だと言うことかも知れない。 同僚の中にもメールのエチケットを身に付けてない人はいる。 必ずしもあなたを嫌ってそのような書き方になっているとは限らないと言うことである。 まずは、どんな酷いメールが来ても、憤って興奮する前に相手に恩恵を与え、直接確認するまで相手の意図を決めつけないことである。 Don’t let any email ruin your day!! たった一通のメールで一日を台無しにするのはもったいないからだ。



④ メールの書き方一つで相手に与える印象を大きくアップ出来る!


もし、自分の気持ちをメールで届けたいなら、相手を配慮する書き方を身に着けるべきである。 大事なメールであれば、書き終えたら‘送信’ボタンをクリックする前に、必ず相手の立場になって読み返す習慣を作ろう。 それだけでも書き直す部分はかなり出て来る。 また、ビジネスの基本マナーや言い換え図鑑などは良い参考資料になる。



まとめ


私は過去にメールのやり取りで辛い経験を何度もしている。 私が送ってしまった未熟なメールによって相手に困惑を招いたことがあれば、相手からのメールを誤解して関係にひびが入ったこともある。 しかし、今思い返せば、そこまで感情を乱用する必要もなかったと反省している。 


メールは正しく使うことによって相手の気分をアップさせる効果がある。 他人があなたの名前をメールボックスで見た時にどんな思いに包まれるだろうか。 それは私たちのメールの書き方によって左右されてくるだろう。 メールで他人を喜ばせる人になろう。



Q: あなたは過去のメール・トラブルからどんな教訓を得ていますか? そして、今それをどのように活かしていますか? 




 


Mind Bridge Coachingでは、あなたにあった自己管理法や目標達成をサポートしています。 是非お気軽にご連絡下さい。 お問い合わせは info@mindbridgecoach.comまで。 


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